空前のブーム?改良メダカが人気の理由

メダカ
 
 
2018年後半から徐々に人気が高まってきたメダカ。2020年現在では、金魚よりも広い販売スペースを取っているペットショップも珍しくなくなりました。また、珍しい色彩をもつ改良メダカも次々に開発され、一匹数万円を超える値がつくこともあるそうです。今回は、改良メダカが人気の理由を解説しましょう。
 
 

メダカは飼育しやすい

 
メダカが人気の理由として、飼育のしやすさを上げる方が多いようです。では、どのような点が飼育しやすいのか紹介しましょう。
 

大規模な設備が入らない

メダカは昔から日本に生息していた魚です。そのため、水温や水槽内の環境管理にそれほど神経質にならなくても飼育できます。メダカは水温が5~30℃まで活動でき、5℃を下回っても水底にじっとして冬眠し、死ぬことはあまりありません。ですから、屋外でも十分に飼育できます。また、30cm四方の小さいサイズの水槽で、ヒーターやライトなどの設備なしでも飼育できる手軽さも、人気に拍車をかけているようです。
 

どこでも購入できる

改良メダカにもいろいろな種類があります。自然界には生息していないメダカでも、楊貴妃や白メダカなどなら、一匹数百円で購入することができます。また、オスとメスを購入すれば、繁殖も比較的簡単です。
 

増やしやすい

メダカは繁殖力が強く、カップルが成立するとメスは毎日水草に卵を産みます。かえった稚魚も3か月もすれば繁殖できるようになり、水槽内の環境が良ければ「いつの間にか勝手にメダカが増えた」という状態にもなりやすいものです。また、ありふれた改良メダカ同士のつがいから、ふいにレアな色合いや模様を持つ改良メダカが誕生することもあります。
 

見た目がキレイ

日本に自生している「黒メダカ」は地味ですが、白メダカや楊貴妃は金魚にも似た華やかさがあります。また、幹之(みゆき)メダカは背中がメタリックブルーに光り、まるで熱帯魚のようです。熱帯魚のような美しさを持ち、かつ熱帯魚よりも飼育が簡単なのも、改良メダカが人気になった理由でしょう。
 
 

副業としてメダカの繁殖をする人が増えている

メダカ
 
メダカの飼育を趣味ではなく副業にする人も増加中です。メダカの飼育を副業とするメリットなどを紹介していきます。
 

メダカは繁殖力が強い

前述したように、メダカは繁殖力が強い魚です。ほかの熱帯魚のようにカップリングに手間がかからず、水草を入れておけばそこに卵を産み付けて増えていきます。アクアリウム初心者でも、繁殖させるまでにそれほど手間はかかりません。
 

掛け合わせ次第ではレアなメダカが生まれる可能性がある

繁殖力が旺盛なメダカは、毎年のように新品種が生まれています。メダカの改良は掛け合せで行うので、餌や温度管理などに特別な工夫は必要ありません。レアな色合いが生まれたら、それ同士を掛け合わせてさらにレアな色合いが作れるようにチャレンジしていきます。つまり、メダカの数が多いほど、レアなメダカが生まれる可能性が高くなります。
 

需要が高い

メダカ人気に伴い、レアメダカの価格も高騰しています。2019年には、初めて登場したレアな色合いのメダカに1匹100万円以上の値段がつきました。また、それほど高価なものでなくても、だるまメダカ、尾ひれが長い扇などは、1匹数万円の値段がつくこともあります。コンスタントに繁殖できるようになれば、引き取ってくれるペットショップも多いので、一定の収入が見込めるでしょう。
 
 

改良メダカを飼育する際の注意点

メダカ
 
では、実際、改良メダカを飼育する際にはどのような注意点があるのでしょうか?この項では、その代表例を紹介します。
 

増やしすぎに注意

メダカは繁殖力が強いので、水槽内の環境が良ければいくらでも繁殖する可能性があります。小さい水槽でメダカを飼育していると、過密状態になって水槽内の環境が悪くなります。ある程度数が増えたら水槽を増やすなど対策をしましょう。
 

高温対策を心がける

メダカは5~30℃までの水温ならば、生きていけます。水温が5℃以下になっても冬眠状態になり、水温が上がればまた活動を始めます。しかし、水温が上がりすぎると生きていけません。メダカは屋外で睡蓮鉢などを利用して飼育することもできますが、夏は高温対策をしっかりとしましょう。
 

レアが生まれるかどうかは運

レアな改良メダカが生まれるかどうかは、運にかかっています。たとえば、レアな改良メダカの1種であるだるまメダカ同士を掛け合わせても、子供がだるまメダカになる確率は30%程度と言われています。ですから、最初から儲けることを目的にメダカの飼育を始めるとがっかりするかもしれません。改良メダカを自分で作り出したい場合は、気長に飼育することも重要です。
 

飼えなくなっても自然に返さない

メダカは日本に自生している魚ですが、改良メダカは自然界に存在しない品種です。また、自生しているのと同じ黒メダカも、自然界にいるものとは遺伝子が違う可能性があります。ですから、飼育できなくなったらペットショップに引き取ってもらうか、自力でもらい手を探しましょう。今はメダカの需要が高いので、飼育状態がよければ、ペットショップで引き取ってもらえる可能性が高いでしょう。不用意に近所の川や池に放してはいけません。また、メダカは水質がキレイでないと生きていけないので、自然界に放流したところで生きていける可能性は低いのです。
 
 

まとめ

メダカ
 
今回は改良メダカが人気の理由などについて解説しました。改良メダカは熱帯魚のように美しく、熱帯魚より飼育しやすいのが人気の秘密のようです。また、自分でも繁殖が容易で、うまくレアな模様が出たら高値で買い取りしてくれるかもしれません。趣味と実益を兼ねて飼育する人も増えているようです。なお、メダカは外での飼育も可能ですが、メダカ人気に伴い盗難も増えているので、可能ならば改良メダカは室内で飼育しましょう。