初心者必見!ミクロラスボラ・ハナビの特徴や飼育方法、飼育する際の注意点を解説


 
 
ミクロラスボラ・ハナビは、成長しても体長が最大3cmほどしかならない超小型のコイ科の熱帯魚です。「ハナビ」という名のとおり、身体にハナビのような美しい斑点模様があるのが特徴です。「初心者でも飼育しやすい熱帯魚」として販売されていることもあるのですが、注意点も多い魚です。今回はミクロラスボラ・ハナビの飼育方法や飼育する際の注意点を紹介します。
 
 

ミクロラスボラ・ハナビの特徴

 
はじめに、ミクロラスボラ・ハナビの特徴や飼育のしやすさなどを紹介していきます。
 

ミクロラスボラ・ハナビは超小型の熱帯魚

ミクロラスボラ・ハナビは、前述したように東南アジアが原産のコイの仲間です。ラスボラよりさらに小型なので、ミクロラスボラというグループに属し、その中の代表的な種類です。発見されたのが2006年とまだ10年ほど前なので、まだ流通量は少ないのですが、美しい発色に惹かれて飼育する人が増え続けています。
 

ミクロラスボラ・ハナビは臆病だが飼育しやすい

ミクロラスボラ・ハナビは非常に大人しく、臆病です。少しでも警戒するものがあると隠れ家にしている水草の影から出てきません。その代わり、餌は何でも食べ、水質の多少の変化にも動じません。これが、初心者向けと言われている理由です。
 

ミクロラスボラ・ハナビは飼育の結果が分かりやすい

ミクロラスボラ・ハナビの模様は、適した環境で過ごせば美しい発色になります。つまり、発色が美しいほど健康で快適な環境科で過ごしている個体と言えるのです。ですから、飼育の結果がとても分かりやすく、アクアリウムを行っている人の腕が分かる魚とも言われています。
 
 

ミクロラスボラ・ハナビの飼育方法

 
この項では、ミクロラスボラ・ハナビの飼育方法や飼育する際の注意点を紹介していきます。
 

ミクロラスボラ・ハナビの飼育に必要な道具

水槽:30cmサイズ~60cmサイズがおすすめです。60cmなら、水替えも1週間に一度程度でよく、20匹以上でも余裕に飼育することができます。「ジェックス GEX グラステリア600水槽」のように、クッションマットやフィルターなどが全部セットになったものを購入すると、必要なものが一度にそろって便利です。

 
フィルター・ヒーター・ライト:ミクロラスボラ・ハナビの好む水温は、25℃~29℃です。かなり高い温度をこのむので、必ずヒーターは付けましょう。また、ミクロラスボラ・ハナビは弱い水流を好みますが、水質を管理するためにもフィルターは必要です。ライトは、発色をよくするために入れましょう。ただし、白色のライトは色飛びするので向いていません。
 
底砂:一般的なものでかまいません。ただし、この魚はph5.5?6.0の弱酸性の水質を好みますが、サンゴように極端に水質がアルカリ性へ傾く材質のものはやめておきましょう。黒色のソイルなどがおすすめです。
 
水草:ミクロラスボラ・ハナビの故郷のような環境にするならば ミクロソリウム、クリプトコリネなど東南アジアに生息する水草がおすすめです。ミクロラスボラ・ハナビは臆病な性質なので、必ず隠れ家として水草を植えてあげてください。
 
餌:ミクロラスボラ・ハナビの餌は、「テトラプランクトン 小型熱帯魚の主食」のような人工餌で大丈夫です。「コメット 徳用メダカの主食納豆菌」のようなメダカ用の餌でもかまいません。生き餌として「冷凍ブラインシュリンプ」を与えると、発色がよくなる傾向があります。

 

 

 

ミクロラスボラ・ハナビは集団で飼育する

ミクロラスボラ・ハナビは集団で飼育した方がうまくいきます。値段は1匹200円~300円ほどで、Amazonでも10匹セットが2,500円程度で販売されています。ペットショップで買う場合は、発色が鮮やかな個体を選ぶといいでしょう。管理がうまくいっている証拠です。
 

水温は高めに、水替えは週に一度

ミクロラスボラ・ハナビは水質の変化には強いのですが、水温の低下には弱く、ストレスがたまります。また、隠れる場所が少なくてもストレスがたまるでしょう。ですから、まず水槽を立ち上げてから水質を調整し、水温を25~29℃に保ち、魚を迎えてください。そうすれば、新しい環境に早く馴染みやすくなります。なお、水替えは周に1度、3分の1くらいずつ行いましょう。水温が下がると白点病などの病気が出やすくなるため、寒冷地で飼育する場合は特に注意してください。
 

餌は時間をかけて与える

ミクロラスボラ・ハナビは口が小さいので餌がなかなか食べられません。細かい餌をさらに細かくしてあげる必要もあるので、よく観察しておきましょう。発色をよくするためには赤色の乾燥シュリンプがよいという意見もありますが、それよりも食いつきがいいものをあげたほうがいいようです。また、ミクロラスボラ・ハナビは臆病ですから、ストレスがかかるとすぐに餌を食べなくなり、痩せてしまいます。ですから、痩せないように餌は多めにあげましょう。ただし、あまり一度に多く上げると水質の悪化を招くので、こまめに少しずつあげてください。
 
 

ミクロラスボラ・ハナビは単体で飼育する

ミクロラスボラ・ハナビは混泳に向いていない魚です。コリドラスやミナミヌマエビとならば一緒に飼育ができるという意見もありますが、まずは単体で飼育してみて、大丈夫なようならばミナミヌマエビなどと一緒に飼育してみましょう。ほかの魚は個体差があり、ケンカになったりミクロラスボラ・ハナビが強いストレスを感じたりすることがあります。ミナミヌマエビを混泳させるときも、すぐに隔離できるように水槽をもう1個用意しておくといいでしょう。
 
 

ミクロラスボラ・ハナビの繁殖はまだ難しい

 
ミクロラスボラ・ハナビの繁殖は、まだ個人で意図的に行い、成功した人は少ないのです。適切な環境で単体で飼育し、雄雌が混合した状態ならば繁殖することもあります。ただ、意図的に繁殖させようとするのは難しいと思いましょう。偶然繁殖した場合は、稚魚の餌にはブラインシュリンプを用いてください。単体で飼育している場合は、稚魚と親魚は一緒に過ごしても大丈夫です。
 
 

まとめ

今回はミクロラスボラ・ハナビの飼育方法などについて紹介しました。ミクロラスボラ・ハナビはうまく飼育するととても美しい模様が出るので、飼育しがいのある魚です。20匹~30匹の群れで飼育するのがおすすめです。