大食漢ハイギョのお茶目な食事

 
 
ハイギョという名前は普段聞きなれない方が多いと思います。
その名の通り肺を持っている生物ですが、分類は魚類になります。
初めてハイギョを見たときは、
ウナギのような体に触手みたいなヒレが四本ある奇妙な姿だと思いました。
しかし、泳ぎ方やエサを食べるときの仕草が愛らしく、
飼育することを決めました。
 
ハイギョの食事方法は普段目にする魚と大きく違っていて、
口を開いてエサを吸い込んだあと、強靭な歯で咀嚼してエサを食べます。
その際、一度口の中に入れたものを噛み砕いて、少し吐き、
また口に入れる、という過程を繰り返して食事をするのです。
 
そして、ハイギョは沢山のエサを食べます。
沢山食べるからには沢山のフンをするのも当たり前です。
私の都合のいいタイミングでフンをしてくれるわけがないので、
こまめに水槽掃除をしても、フンが底にたまることもあります。
 
ある日、少しだけフンが底に落ちている状態で、
ハイギョにエサを与えました。
ハイギョのエサは沈下性のものを使用するので、与えたエサは底に落ちます。
エサを感知したハイギョはすぐさま食べようとエサを吸い込もうとしました。
そのとき、間違えて自分が出したフンを吸い込んでしまったのです。
エサではないと気付いたハイギョは体を大きくくねらせて盛大に吐き出しました。
本当に不味かったのでしょう。
無表情のはずのハイギョが全身で不快感を表現していました。
私がちゃんと掃除していればよかった話ですが、
変わった習性を見られてよかったとも思いました。