新たな小国家

 
 
自宅で増えすぎたグッピーを職場にて飼い始め、かれこれ数年が経ちました。
私が日々の掃除、水替え、餌やり、物品の補充など、仕事の合間に飼育に関する世話をしています。ぶっちゃけ少し、いやまあまあ面倒に感じる時もあるのですが、責任感、あと単純に魚の世話好きだった為、誰に命じられるわけでもなく日課として職場での「グッピーの世話係」をこなしていました。
 
そんなある日・・・
いつもの様に掃除、水替えをしていた時のこと・・・
(ちなみに飼育設備は水槽からポンプで上部に水を吸い上げフィルターで濾過した水を水槽内に流し循環するタイプのものを使用。)
水槽内を磨き洗い、ゴミを除去し終わり、続いてはポンプと・・・黙々と、というか無心で掃除していると、上部フィルターの部分でなにやら動くものが・・・
 
「ゴミかな?」動いたものに目をやると・・・
 
グッピー!!!小さなグッピーが泳いでいるじゃあないですか!!!
しかもたくさん!!!
「いや!いや!いや!(笑)かなりの数のグッピーが!!!しかも大人も子供も!!!」
上部濾過槽とフィルターとの狭い隙間で大小10匹程のグッピーが、さながら小国家を築いて元気に泳いでいました。
その時の私は間違いなくテンパっていたと思います。
 
「あー、ポンプに吸い上げられて上部まで来たはいいけどフィルターに引っかかってそのまま水槽に戻れなくなっちゃったんだなぁ・・・」
 
どう考えても大人のグッピーはポンプの給水口の隙間に入らないので吸い上げられた時には子供で上部濾過槽内ですくすくと成長し大人になりそこで暮らしていた様子でした。
正に住めば都といったところでしょうか(笑)。
 
さすがにかわいそうなのでグッピー達を水槽内に戻し、今ではネットで給水口を覆いグッピーが吸い込まれないようにした為、新たに小国家が誕生することはなくなりましたが、グッピー達のアスファルトに咲く花の様な生命のたくましさを感じることが出来た、ちょっと驚きの事件でした(笑)。