メダカがかかりやすい病気は何?対処方や予防法と共に詳しく解説します

メダカ
 
 
2018年頃より加熱したメダカブーム。一時よりは落ち着いてきましたが、今でも熱帯魚を扱うショップには色とりどりの美しいメダカがたくさん販売されています。メダカを飼育し始めたら面白くて夢中になってしまったという方も多いことでしょう。メダカは比較的飼育しやすい魚ですが、群れで飼育するので病気になると一気に全滅する恐れもあります。
今回は、メダカがかかりやすい病気、病気の発見方法・予防法・対処方法などを一挙ご紹介しましょう。
 
 

メダカがかかりやすい病気

 
はじめに、メダカがかかりやすい病気を紹介します。どのような病気があるのでしょうか?
 

白点病

白点病は、「イクチオフチリウス」という線毛虫の一種が魚の表皮に潜り込むことによって発症する病気です。メダカ以外でも発症しやすい魚は多く、発症すると小さな斑点がひれや身体にでき、かゆがるのが特徴です。症状が進めば、体中が真っ白になって絶命する病気なので、早めに対処が大切です。「イクチオフチリウス」は25℃以下の低い水温を好むので、冬になると発症率が上がります。メダカの尾や身体、ひれに白い斑点ができていたら、白点病を疑いましょう。
 

水カビ病(綿かぶり病)

水カビ病(綿かぶり病)は、その名の通り「水カビ」という魚に寄生して発症する病気です。水カビはどこの水中に常在している菌で、魚が健康ならば寄生されることはありません。しかし、ストレス・ケガ・別の病気にかかっているなどして魚が弱ったり傷があったりすると、
寄生されて発症します。水カビ病を発症すると、身体やひれに白や薄黄色の菌糸がもやのようにかかっているのが見えるのが主な症状です。
 

エロモナス病

エロモナス病は、
* 立鱗病(松かさ病):鱗が松ぼっくりのように逆立ってしまう
* ポップアイ:眼球が異常に飛び出す
* 穴あき病:鱗が充血してはがれ落ち、真皮が見えてしまう
3つの病気の総称です。エロモナス菌という細菌の一種が魚の体内に入ることによって発症します。エロモナス菌も水カビと同様、水中の常在菌です。水質が悪化すると大繁殖し、発症する確率が上がります。悪化するとあっという間にメダカが死んでしまうので、上記のような症状が見られたらすぐに対処しましょう。
 

カラムナリス症(尾腐れ病)

カラムナリス症(尾腐れ病)は、カラムナリス菌に感染することで発症します。感染部位によって「口ぐされ」「ひれぐされ」などと名前が変わります。メダカは尾が感染することが多いことから、「尾腐れ病」と言われているのです。感染すると尾がボロボロになってしまうので、気付きやすいのですが、早期発見しないと治療が難しい病気です。
 

過抱卵病

過抱卵病は、メスだけが発症する病気です。卵を抱えたメスが相性のよいオスと出会えなかったときに発症します。卵を産まずに抱え続け、やがて死んでしまうのです。治療法は卵を産ませてやる以外ありません。相性のよいオスをすぐにあてがってやるか、指でそっとメダカの腹を押し出して卵を産卵させてやります。ただし、メダカは小さい魚なので指で腹を押して産卵させるのは高度な技術が必要です。この方法は、ほかに方法がないときの緊急手段としてください。
 

原因不明の病気

メダカがかかる原因がはっきりしない病気には以下のようなものがあります。
* 立ち泳ぎ病:立ち泳ぎしかしなくなる
* こぶ:メダカの身体にコブができる
* 転覆病:腹を上にして戻れなくなる
これらの病気は、原因不明で治療法もありません。生命力が強ければ生き延びる個体もありますので、隔離して様子を見ましょう。
 
 
メダカ

メダカが病気にかかった場合の治療方法

 
では、メダカが病気になったらどのような治療方法があるのでしょうか? この項では、その一例を紹介します。
 

隔離

メダカは群れで飼育するのが一般的です。一匹が病気になればあっという間に群中に感染が広がってしまうこともあります。ですから、病気になったメダカをまずは隔離してください。その後、水槽の水を替えて水質を保ちましょう。
 

薬浴

グリーンFゴールドなどの薬を溶かした水で泳がせることで、病気を治療します。薬は用法・容量を守って使いましょう。早く開始するほど効果が出ます。
 

塩水浴

塩水浴は、0.2~0.4%の塩水の中にメダカを入れ、細菌を殺す治療方法です。塩の量は厳守してください。あまり濃ければメダカには有害です。この際、水温は28~30℃に保ち、菌の繁殖を抑えます。
 
 
メダカ

メダカの病気を予防する方法

 
メダカの病気を予防する方法としては、水質管理と水温管理が挙げられます。メダカは群れで飼うので、水が汚れやすいものです。こまめに水替えをしましょう。また、フィルターを過信してはいけません。メダカの数が多いほど水質も早く悪くなります。また、水温が低すぎても水カビなど一部の菌が繁殖しやすくなるので、27~8℃を保ちましょう。水温計のチェックをこまめにしてください。
 
 

まとめ

 
今回はメダカがかかりやすい病気とその対処方法などを紹介しました。メダカは小さい魚なので病気になっても気付きにくく、気付いたときには群全体に病気が蔓延していたというケースも珍しくありません。個体が増えるほど病気にかかりやすくなり管理も大変になります。初めてメダカを飼うときは最低限の個体で様子を見て、少しずつ様子を見ながら増やしましょう。