けなげなコリドラス

 
 
以前数年間、淡水魚と海水魚を同時に飼ったことがあります。
最初の頃は地味目な淡水魚にあまり興味が湧かなかったのですが、
だんだんその魅力にはまっていきました。
 
先ず60センチくらいの水槽を用意して、
古木や水草でできる限りアマゾン川の雰囲気を演出してみました。
そしてハセマニアネオンテトラその他の淡水魚を10匹くらい水槽に放すと
ちょっとした小さな水族館風になりました。
 
魚たちは新しい環境にすぐ慣れたみたいで落ち着いた様子でした。
ですが、1匹だけ水槽の手前のガラス面近くを右から左へ、左から右へ、
せわしなく往復している魚がいました。
見た目がうっすらピンクまじりの白1色で全然かわいくなく変な魚と思ってました。
 
古木の周りで戯れている美しいネオンテトラたちを見ようと思っても、
先ずせわしなく動く変な魚が目に入ってしまいます。
邪魔な奴と思ってましたが、次第に一生懸命動いている姿がけなげに思えてきました。
気がつくと、家族みんなすっかりその変な魚のファンになっていました。
それがコリドラスというナマズの仲間で、結構人気があるということは後で知りました。
 
今思えば、ストレスから動き回っていたのではないかとかいろいろ推測できるのですが、
その頃はその変な動きを愛らしく思ってました。
 
こんなに地味なのに花形のネオンテトラたちを差し置いて
わが家の淡水魚トップアイドルの地位に昇りつめていったコリドラス
 
けなげなコリドラスの思い出、紹介させていただきました。