ビーシュリンプのブリーダーになってみよ!コツや注意点は?

ビーシュリンプ

ビーシュリンプは、体長2~3cmの淡水に住む小型のエビです。原種は香港に生息しており、白地に茶色や黒の縞模様があるものでした。平成6年頃、日本人のブリーダーが赤い縞模様の個体を作り出し、それが「レッドビーシュリンプ」として世界的に人気になったのです。そのため、一時期ビーシュリンプの養殖がブームになりました。今では一時期よりブームが落ち着いていますが、ビーシュリンプは自分でオリジナルの個体を作り出すこともできるので、ブリードする楽しみが大きなエビです。今回は、ビーシュリンプのブリーダーになる方法を紹介します。

ビーシュリンプの繁殖に大切なこと

はじめに、ビーシュリンプの繁殖に必要なものや整えるべき環境などを解説します。

ビーシュリンプは20匹以上を飼育する環境を整える

ブリーダーになるためには、ビーシュリンプを20匹以上飼育し、繁殖させる必要があります。ですから、ビーシュリンプを20匹以上飼育する環境を整えましょう。水槽は、60センチサイズを用意します。60センチサイズの水槽ならば、70匹以上のビーシュリンプを飼育できます。この他、モス・レッドビーサンド・フィルター・エアポンプ・ライトなどを用意してください。なお、水槽に対してエビが多すぎるのも良くありませんが、少なすぎても水が汚れやすいので、適した数を入れるように心がけましょう。ビーシュリンプは、水温が24~26℃と低めを好みます。これ以上上げると水質が悪化しやすくなるので、水温を小まめに調節してください。ビーシュリンプを繁殖させるには、シュリンプが天寿を全うできるくらい良い環境を作ることが大切です。なお、水合わせはカルキ抜きをするぐらいで十分です。

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ビーシュリンプは信頼できるところで購入する

ビーシュリンプを繁殖させるには、まず元気なビーシュリンプを購入しなければなりません。可能ならば、評判の良い通販サイトで購入するか、自分でビーシュリンプの様子を見ることができる店舗で購入しましょう。ビーシュリンプが元気ならば、繁殖させやすくなります。また、大切なのはメスとオスのバランスです。流通しているビーシュリンプはオスの方が多いので、店側に選別を任せていると、オスだけとか、メス一匹にオスが複数匹といったふうになりがちです。ビーシュリンプはオスとメスの区別がつきにくいのですが、オスの方が髭が長い個体が多くなっています。繁殖を目的とするならば、自分で性別が選べるショップで購入しましょう。理想はオス2匹に対してメスが7~8匹です。

繁殖する前にビーシュリンプが元気に過ごせる環境を作る

ビーシュリンプのブリーダーを目指す場合、ビーシュリンプを購入したら、早速繁殖させようとしたくなります。しかし、繁殖を目指す前に、まずはシュリンプが元気に過ごせる環境を整えることが重要です。シュリンプの水槽は、レッドビーサンドを厚めに敷いて水温を24~26℃に保ってカルキ抜きした水道水を入れ、モスを入れて環境を整えます。シュリンプの水槽は水流がない部分を作るといいので、ポンプの向きを調節しておきましょう。なお、シュリンプを入れたら、水槽内の環境が整うまで3か月~6か月はかかります。その間は無理に繁殖させようとするのはやめましょう。なお、環境が整い、メスとオスのバランスが良ければ自然に抱卵します。

シュリンプが抱卵したら

ビーシュリンプ

シュリンプが抱卵したら、専用の水槽にうつしましょう。今水槽の中に入れられる小さな水槽もあるので、そこに抱卵したメスを移します。ビーシュリンプの卵がかえるまで、約4~5週間かかります。このとき、水温や水質の変化に酷く敏感になるので、水質は中性をたもち、24~26℃の水温に保ち続けてください。

シュリンプが孵ったら?

ビーシュリンプが孵ったら、幼体だけを別の水槽や隔離ケースの中に移します。親が幼体を食べることはありませんが、一緒にしていると幼体が十分に餌を食べることができず、大きくなる前に死んでしまうことになります。幼体の餌はインソブリアを与えます。また、ソイルが汚れていると幼体が死にやすくなるので、幼体の水槽に入れるソイルは新しいものにしてください。なお、ビーシュリンプが20匹程度なら、60cmの水槽に隔離ケースを入れれば、1つの水槽内で抱卵したメスと幼体を飼育することができます。シュリンプが30匹以上ならば、新しい水槽を作りましょう。シュリンプが1.5cm以上になったら親と同じ水槽にしても大丈夫です。

シュリンプの売却方法

ビーシュリンプ

この項では増えたシュリンプの売却方法を紹介します。

インターネットで売却する

インターネット上では、ビーシュリンプの売買が盛んに行われています。買取業者も複数あるので、申し込んでみてもいいでしょう。全国どこにでも売却できます。買取相場は一匹50円~100円前後です。2008年頃までビーシュリンプは珍しい模様の個体が酷く高値で売買されていましたが、今はかなり落ち着いています。よほど珍しい個体でない限り、一匹100円以上で売れることはまれです、

直接売却に行く

自宅近くにビーシュリンプを売買できる熱帯魚ショップがある場合、自分で売却に言ってもいいでしょう。ビーシュリンプは纏めて売却するのが主流ですので、1匹2匹では売却できませんが、10匹以上ならば買取してもらえます。繁殖がうまくいったら、定期的に売却すると契約を結んでもいいでしょう。

高値で売却できるビーシュリンプとは?

ビーシュリンプは、レッドビーシュリンプ、タイガー、モスラ、レッドシャドーシュリンプなどさまざまな色合いの個体が誕生しています。自分で繁殖していくうちに偶然珍しい色の個体ができることもあるでしょう。そのような個体は、一匹千円以上で売買されることもあります。また、珍しい個体をコンスタントに作り出すことができれば、安定した収入を得ることができます。さらに、スタンダードなビーシュリンプも人気があるので、一度に100匹単位でコンスタントに売却することができれば、水槽を維持できるくらいの収入は得られるでしょう。

まとめ

ビーシュリンプ

ビーシュリンプの繁殖は決して難しくありません。しかし、コンスタントに繁殖させようとすれば、可能ならば2つ以上の水槽を用意し、シュリンプにとって最高の環境を整えてあげる必要があります。ブリーダーには一朝一夕になることはできません。まずはビーシュリンプが健やかに天寿を全うできる環境を作りましょう。