エンゼルフィッシュ飼育に必要な最小限の知識

エンゼルフィッシュの飼い方

エンゼルフィッシュは、熱帯魚と言えば名前が挙がるほどの代表的な魚です。
その神秘的な美しいフォルムからファンを魅了し、数々の改良品種が生み出されてきました。
幅広い水質などへの適応力もあり、とても丈夫なため観賞魚飼育の初心者でも飼うことができる入門種です。
繁殖も比較的容易なため、改良品種の維持や観賞魚の繁殖を狙うこともできます。
今回はそのエンゼルフィッシュの飼い方をご紹介します。

エンゼルフィッシュとは

エンゼルフィッシュは、スズキ目ベラ亜目シクリッド科のエンゼルフィッシュ属に分類される魚です。
実ははっきりしないこともあるのですが、三種類のエンゼルフィッシュがあるとされています。

スカラレ

スカラレ

アルタム

アルタム

実はアルタムエンゼルは水質に敏感で飼育が大変難しいと言われています。
しかし、エンゼルフィッシュの中では一番の美しさを持ちます。

デュメリリ

デュメリリ

大きく長く伸びた背びれと腹びれ、尻びれを持ちます。
最大の体長は15㎝で、日本に1930年頃輸入され、それ以後多くのバリエーションの改良品種が作られました。
もともとの体色は褐色を帯びた銀白色を基調として黒の縞模様が入っています。
アマゾン川に広く生息していて、南アメリカ大陸の北部を中心にしています。
食性は肉食性で、水流が穏やかな場所で小魚や甲殻類、昆虫類を食べて生きています。
エンゼルフィッシュの寿命は平均すると5年ほどです。
しかし、記録によると10年以上生きたという記録もあり、飼育環境をベストに保つことが出来ればそうとう長く飼育することも可能なようです。

エンゼルフィッシュ飼育に必要な物

エンゼルフィッシュ飼育の水槽

エンゼルフィッシュはとても体高があり15㎝にもなるので、最低でも規格サイズの45㎝サイズ以上の水槽が必要となります。
そして、45㎝水槽では2~3匹、60㎝水槽で5~6匹がが飼育できる匹数の限度です。
エンゼルフィッシュは上下にヒレが伸びます。
そのため、美しい体形を維持するためにはそれなりの水深が必要になり、45㎝ほどの水深が推奨されます。
なるべく大きな水槽を用意しましょう。

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エンゼルフィッシュ飼育のろ過器

エンゼルフィッシュは体が大きいため餌をたくさん食べ排泄物も多いため、強力なろ過器が必要になります。
上部式か外部式が推奨されますが、水草を綺麗に維持したい場合は密閉されていてCO2を逃さない外部式を選びましょう。
メンテナンスのしやすさで選ぶなら上部式の方が良いでしょう。

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エンゼルフィッシュ飼育のヒーターと水質

エンゼルフィッシュは23~32度の水温で飼育できます。
幅広い水質に適応することができますが、急な水質の変化にはデリケートなので注意しましょう。
水温は病気の予防、特に白点病の予防の点から、この範囲でなるべく高めの水温に設定しましょう。
エンゼルフィッシュの好む水質は弱酸性の軟水です。
底砂によっては硬水に傾けてしまう砂もあるので、よく注意して使用しましょう。
また、水質を弱酸性の軟水で維持するように、底砂にソイルを用いたり、流木をレイアウトに取り入れたりすることも有効です。

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エンゼルフィッシュの餌

エンゼルフィッシュは肉食で動物性の餌を好むほか、人工飼料に慣れさせることもできます。
エンゼルフィッシュにはなるべく多くの種類の餌を取りかえてあげることが大事になってきます。
というのも、例えば病気になってしまったとき、水質の関係で様子が変わった時など、数多くの種類の餌に慣れさせておくことによってその時その時で対応できるためです。
そのため人工飼料と赤虫が良いでしょう。
ただし、赤虫など動物性の餌は水を汚しやすく、換水の量が多く必要になるので注意してあげましょう。
人工飼料には、小型中型シクリッド用の餌があるので、それを使えば無難でしょう。
エンゼルフィッシュは比較的なんでも良く食べてくれます。
餌を与える時は食べ残しの無い様に、2~3分で食べつくせるくらいの適量を与えるようにしましょう。
もし食べ残してしまったら、その分は取り除きます。
特に動物性の餌が残った場合は水質の悪化が激しいので必ず取り除くようにしましょう。

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エンゼルフィッシュの混泳

エンゼルフィッシュと一緒に混泳できる魚はいくつかあります。
基本的にエンゼルフィッシュは縄張り意識を持っていて、同種同士で小競り合いすることもあるほどで、混泳には細心の注意が必要となります。
エンゼルフィッシュが属するシクリッドの仲間は水質の面では混泳できるのですが、小競り合いになる可能性があり、よく観察して注意して混泳させましょう。
エンゼルフィッシュと相性がよく混泳できる魚に小型のカラシンがあります。
代表的なネオンテトラやカージナルテトラなど、テトラと名前の付く魚達です。
エンゼルフィッシュと違い口が大変小さいので、新たにテトラ用の餌を用意したほうが良いでしょう。
それから、可愛らしいナマズの仲間のコリドラスも混泳に向いている魚です。
このコリドラスですが、底に落ちた餌を掃除してくれるお掃除屋さんのイメージが強いのですが、できればコリドラス用の餌も与えたほうが長く綺麗に飼育することできます。
相性の悪い魚なのですが、一般的にエンゼルフィッシュよりも泳ぎの遅い魚種は混泳に向いていません。
それから、エビなども混泳には向いていません。
エンゼルフィッシュは肉食性でもともと甲殻類を餌としているため、エビを入れると食べられてしまう可能性があります。

ネオンテトラ

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コリドラス

テトラ (Tetra) コリドラス 120g

エンゼルフィッシュの水草

エンゼルフィッシュの水槽に入れる水草として適しているのはアマゾンソードミクロソリウムなどです。
また、流木に巻き付けるなどしたウィローモスも適しています。
光量が少なくCO2の添加もしていない場合はミクロソリウムやウィローモスの方が長く維持できます。
CO2の添加をしているのであればアマゾンソードは大変美しくなります。

アマゾンソード

ミクロソリウム

ウィローモス