美しい水草水槽の飼育

 
 

美しい水草水槽の飼育

 
 

水草とは

 
水草とは、もともとは陸地の植物が、一部または全部が水に浸かった環境に適応した状態の植物のことです。
熱帯魚飼育のレイアウトに用いたり、水草だけをレイアウトした水槽にも用います。
これらの水草を美しく維持させることによって、より熱帯魚飼育の水槽が美しくなります。
今回は、水草を美しく維持する方法をご紹介いたします。
 
 

美しい水草水槽に必要なもの

 
 

水草水槽の水槽

 
規格水槽の30㎝からがお勧めですが、できれば60㎝水槽を用意しましょう。
水草一つ一つの大きさのバランスから言うと、60㎝水槽が一番適しています。
あまりに小さい水槽ですと、逆にメンテナンスが大変で、換水の回数も増えてしまいます。
また、水槽の種類ですが、衝撃に強く扱いやすいフレーム付きと、衝撃には弱くなってしまいますが、視界を遮るものがなく、大変美しいフレーム無しのガラス水槽もお勧めです。
これは好みで選んで良いでしょう。
 
ジェックス グラステリアスリム450水槽 フレームレス水槽 奥行スリム
 

 
ジェックス グラステリアサイレント600ST 静音フィルター付
 

 
 

水草水槽のろ過器

 
水草水槽のろ過器には密閉式か水中フィルターをお勧めします。
その理由は、CO2の流出を防ぐことができるからです。
水草は、光と二酸化炭素によって光合成をしますので、二酸化炭素は欠かせません。
そのため、二酸化炭素が水中から逃げ出してしまうのは光合成を妨げてしまうのです。
上部フィルターは水を汲み上げ、空気に触れたり水面を叩くように落ちるので、二酸化炭素を逃してしまいます。
それから、エアーリフト式のエアポンプをつかったろ過器も二酸化炭素を逃してしまうので不向きとなります。
メインには密閉式の外部式ろ過器、サブフィルターに小型の水中フィルターを使いましょう。
 
ジェックス サイレントフロー パワー
 

 
テトラ (Tetra) バリューEXフィルター VX-75
 

 
 

水草水槽の底砂

 
水草を植えるのに底砂は必要になります。
ここではソイルという土を固めた底砂を紹介します。
このソイルを使う理由は、その水質の調整作用にあります。
ソイルは、水質を弱酸性に保ち、そして軟水にします。
水草は弱酸性の軟水という水質で良く育ちます。
そのため、ソイルを用いて水質を調整してあげるのです。
また、ソイルは土を固めたものなので、水草の成長や維持に必要な栄養素をたくさん含んでいます。
そして、バクテリアが繁殖しやすいので、ろ過バクテリアの定着もしやすいです。
 
ジュン (JUN) プラチナソイル
 

 
 

水草水槽の照明

 
以前は60cm水槽に20ワットの蛍光灯4本を必要とした時代もありましたが、現在は強力なLEDがあるので、一台で済みます。
なるべく光量が多く強力で、なるべくなら水草の育成に有利な光の波長を出す製品が向いています。
様々な水槽サイズに合わせて照明を選ぶと良いでしょう。
 
EAYHM 水槽ライト 五色LED アクアリウムライト
 

 
 

水草水槽のCO2添加

 
水草水槽を綺麗に維持するために必要なものが、CO2です。
水草は光と二酸化炭素を利用して光合成して養分を作ります。
なのでCO2を水中に溶かし、供給する必要があります。
専用の器具があるのでそれを用意するとよいでしょう。
CO2の添加が上手くいくと、光を浴びている間水草から光合成の結果葉から出される酸素の小さい気泡が見られ、大変美しいです。
 
スドー CO2レギュレーター RG-S タイプBキット
 

 
ジェックス 発酵式水草CO2スターターセット
 

 
 

水草水槽の肥料

 
光と二酸化炭素の他に、水草の成長には肥料が必要となります。
魚がたくさんいて、ろ過によって硝酸塩が発生する場合はよいのですが、水草だけの場合ではやはり肥料が必要となります。
また、肥料にはミネラルも含まれていますので、それらミネラルの補充の意味合いもあります。
 
テトラ (Tetra) フローラプライド 100ml
 

 
 

水草水槽のトリミング

 
水草にとって適した環境を維持できると、どんどん水草は成長します。
そのため、最初に想定したレイアウトが崩れたり、水槽が狭くなったりしますので、その都度余分な部分を取り除く必要があります。
また、成長の早い水草が、背の低い水草への光をさえぎってしまうと枯れてしまうこともあるので注意が必要です。
さらに、枯れた部分を取り除かないでおくと、一気に水質が悪化する原因となります。
トリミングには専用の器具がありますので、それを使うと便利でしょう。
 
LONDAFISH水草トリミングセット
 

 
 

水草水槽にお勧めの水草

 
水草にも多々種類があります。
ここではよく使われる水草を紹介します。
水草水槽のレイアウトには大きく分けて、前景・中景・後景とあり、それぞれ適した水草を割り当てていきます。
 
前景によく使われるものに、リシアやグロッソスティグマが挙げられます。
リシアはY字に成長していく浮草なのですが、これをリシアネットと呼ばれる金網に入れて、前景となる場所に置いてリシアを沈めておきます。
そして強い光とCO2によって成長したリシアが金網の間からどんどん増殖して出てきて、綺麗なこんもりとしたリシアになります。
気泡が出る様が大変美しく、人気があります。
 
リシア
 

 
リシアネット
 

 
 
グロッソスティグマは、根をどんどん横に伸ばして生えていく、背が低く葉の小さい水草です。
このため前景には好んで使われていて、定番となっています。
 
グロッソスティグマ
 

 
 
中景には、マツモやハイグロフィラ、レッドカボンバが用いられます。
また、小型の水槽においては後景に用いられます。
このサイズの水草はとても色彩が豊かですので、アクセントになる水草も選ぶことができます。
 
マツモ
 

 
ハイグロフィラ
 

 
レッドカボンバ
 

 
 
後景には背の大きくなるものや、葉の大きなアマゾンソードなどの水草が用いられます。
長く伸びるバリスネリア等が用いられます。
また、赤系もあるロタラなども良いでしょう。
このサイズの水草は、茎を短めにして中景として用いることもできます。
 
スクリューバリスネリア
 

 
アマゾンソード
 

 
ロタラ