熱帯魚を飼うために必要なもの

 
 
まず、初めて熱帯魚を飼うにあたって、どんな魅力にとりつかれたのでしょうか。
魅力が溢れる観賞魚達。
楽しみ方はいくらでもあると思います。
しかし、楽しむためには飼育できなければなりません。
設備やら薬品やら、ごちゃごちゃしていてとっつきにくいかもしれません。
しかし、実際に飼育していく中で研磨されシンプルになっていくことでしょう。
今回は、その実際に飼育する前に、最低限必要な器具をそろえる必要がありますので、それらの器具の説明、注意点等を説明いたします。
 
海水魚も熱帯魚のくくりに入りますが、最初から海水魚は難しいといったイメージがあるかと思いますが、そうではありません。
確かに、淡水魚よりも飼育できる匹数は減りますが、神秘的な魅力も秘めておりますので、初めから海水魚を始める際にも対応できる説明ができたらと思います。
 

水槽について

 
まずは水槽、水槽の大きさにあったヒーター、水の毒素を分解もしくは吸着する水のろ過器装置、換水時に水槽の水を排水するポンプやホース、水道水のカルキ(塩素)を中和するカルキ抜き、これらが熱帯魚を飼育する装置としては必須です。
 
水槽
ヒーター
・濾装置過
・排水の設備
カルキ抜き
 
もしも飼育するのが海水魚なのであれば、さらに海水のもとが必要でして、それと付随して海水のもとをどれくらい入れたらよいか計る塩分濃度計も必要です。(もし海が近くにあり、ダイレクトに海水が汲めるのであれば海水のもとからすべて不要です。)
 
あとは鑑賞用の照明です。
LEDの照明がおすすめです。
 
これらを全て個別に購入するよりは、セットになっている商品をおすすめします。
個別にそろえるとなると高額になります。
例えば、水槽とろ過器のセットになったもの、水槽とろ過器と照明がセットになったもの等、いろいろあります。
 
機材を購入する際、熱帯魚ショップだけではなく、熱帯魚を販売する店舗を有するショッピングモールやホームセンターでも比較することができます。
 
注意としては、中古水槽だけはお勧めしません。
中古水槽は、水を張らずに保管されていることがあり、そうすると防水パッキンが年年痩せて劣化するのが普通ですから、水漏れの恐れがあります。
 
どの大きさの水槽を選べばよいかですが、例えば個別に自分のこだわりの観賞魚、飼育するのに特殊な魚、大きくなる魚、優良個体傑出ブリーダー志望かにもより、現在の水槽のタイプには、海水魚の水槽を除けば大まかに四つあります。
 
もっともスタンダードと言われる通称60センチ水槽。
下のようなレイアウトが可能です。
レイアウト
 
それから、汎用性の高い、20リットル水槽。
こちらは中級者向けだと思われますので、割愛します。
 
小型のキューブ水槽。
こちらもおすすめです。
キューブ水槽
 
あとは、大きな魚を飼うのに必要最低限の水槽で、90センチ水槽とよばれています。
こちらも中級以上だと思われますので、今回は割愛します。
 
これらの水槽の中から、置き場所や、飼いたい魚、魚の数によって水槽を決めます。
60センチ水槽であれば、ネオンテトラなどの小型魚を20匹ほど、小型のキューブ水槽でネオンテトラ数匹が目安です。
水替えを頻繁に行う、ろ過器を強力にする等すればもっと多くの魚が飼えるかもしれませんが、最初のうちは魚の数は少なめが良いでしょう。
もしも海水魚を飼いたい場合は、飼育できる魚の数はもっと少なくなります。
小型のフグ1~2匹だけ、などです。
 
それぞれの水槽について説明していきます。
60㎝水槽は、そのとおり幅が60㎝あります。
水量は約60リットル入ります。
かなりの重量になるので、置き場所の床や台には、ある程度の強度が必要です。
畳の上にそのまま置くと不安定なので、ホームセンターで板を買って、それを敷いてから台を乗せるとよいかもしれません。
 
60㎝水槽は、だいたいがセット販売をされています。
水槽、ろ過器、照明の3点で一万円弱で売られています。
セット内容はさまざまで、水槽とろ過器だけの2点セットで六千円前後というセットもあり、いろいろと見比べてみるのが良いと思います。
出来れば5点セット、水槽、ろ過器、照明、ヒーター、カルキ抜き、これらをセットで購入できればベストです。
 
60㎝水槽の利点は、大きさに比べて価格が安いことと、付属のろ過器が上部フィルターといって、水槽の上に濾過槽を置くタイプなのです。
この上部フィルターが手入れも比較的楽で、ろ過の能力もなかなか高いので、初心者でも安定した飼育ができるかと思います。
 
細かい見栄えですが、従来の60センチ水槽は、だいたい長方形のガラスの板を、パッキンで防水しつつ、くっつける水槽でしたが、より見栄えが良い前面曲げガラスをうたっている水槽をおすすめします。
 
いろいろなメーカーの水槽が売られていますが、メーカーはとくにこだわらなくてもよいと思います。
 
もう一つお勧めなのは、小型のキューブ水槽です。
小型で真四角です。
水量は5リットルからの、少ない水量です。
 
こちらは水槽と外掛け式フィルターというろ過器とのセットが多いのではないかと思われます。
価格も2千円もあれば揃います。
外掛けフィルターはそこまで強力とは言えないので、魚の数は少なく、水替えはやや頻度高く、となります。
 
 

ヒーター、ろ過器について

 
それから、ヒーター照明は別に用意しなければなりません。
照明はLEDタイプをお勧めします。
ヒーターは、水槽が小さいので入れることができる商品が限られてきます。
小型のオートヒーターといったものがお勧めです。
26度の温度で固定されているもので十分です。
 
具体的に購入してみると、水槽とろ過器のセットで1,500円弱、ヒーター千円弱、照明で3千円弱で揃います。
小型で置き場所も困らず、手入れも楽だと思います。
ただし、例えばエンゼルフィッシュのようにやや大きくなる魚の飼育には不向きです。
ネオンテトラなどの小型魚、海水魚であれば、例えばあまり大きくならないハコフグを1~2匹、じっくり飼育するのも楽しいと思います。
 
また、キューブ水槽よりやや大きめの水槽もあります。
各メーカーからいろんなコンセプトを持った水槽のセットがあります。
こちらは水槽、ろ過器、照明、というセットが多いかと思います。
やや高値ですがインテリアとしては美しいです。
水量も小型キューブより多いので、より安定した飼育ができるかと思います。
 
 

砂利について

 
底に敷く砂利について説明します。
多数の意見では、砂利を敷いたほうが水質が安定するというのが多いのですが、メリットデメリットがあります。
確かに砂利を敷けば、浄化してくれるバクテリアが住み着いて綺麗にしてくれるかもしれませんが、環境が悪くなると、嫌気性バクテリアと言って硫化水素を放出するバクテリアが発生しますので、メンテナンスがさらに必要になります。
また、砂利は鉱物ですので、水質をアルカリ性、硬水に傾けます。
特殊な魚と海水魚を除き、大多数の熱帯魚は酸性で軟水を好みます。
ですので、砂利を敷く場合、ソイルといって、土を丸く固めたようなものをお勧めします。
鉱物はお勧めしません。
ですが、このソイルは扱いがやや面倒でして、荒く扱うと土が水槽にまってしまい、濁ります。
水を灌ぐときにややテクニックを要する等、初心者には扱いにくいかもしれません。
ですので、あえて底砂を敷かないという選択も良いと思います。
管理が楽になることと、底砂を敷かないことによる透明な感じがインテリアとして映えると思います。
 

 
 

掃除用品について

 
あと、掃除用具について説明します。
バケツ、排水の手動ポンプ、場合によっては手動ポンプにホースをつなげるかと思います。
水槽についたコケ等を落とす道具。
このコケ取りの道具ですが、良く熱帯魚屋で売っているヘラのようなものも良いですが、メラミンスポンジをお勧めします。
 

 
 

ネットについて

 
あとはネットです。
魚をすくう網で良いのですが、それを使って水中に舞っているごみ等をすくいます。

 
ここまで観賞魚を飼うのに必要なものを説明しました。
次回からは実際の水槽の立ち上げから、観賞魚を投入するまでの流れや注意点をお伝えできればと思っております。
投入するタイミングがもっとも難しいことかもしれません。
その目安について次回説明いたします。
また、飼育していく中で換水は絶対に必要なのですが、その方法等も次回説明できればと思います。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございます。