小さな命の誕生に慌てふためいた夜

 
 
色とりどりの姿で私たちを楽しませてくれるグッピー。
熱帯魚初心者でも簡単に繁殖を楽しめる事は、よく知られていると思います。
丈夫で初心者にも飼いやすく、見た目にもきれいなことから店員さんに勧められ、
熱帯魚飼育を始めたばかりの私の水槽には
雄のグッピー数匹と、雌のグッピー1匹が泳いでいました。
 
1ヶ月ほど経って、毎日水槽を覗き込むのが楽しくなってきたある日のこと、
水槽の隅っこの水面にホコリのようなものが浮いているのに気づきました。
よく目を凝らしてみると、なんとそれはホコリではなく、
生まれたばかりのグッピーの稚魚。
透明で小指の先ほどもなく、
目だけが辛うじて判別出来るくらいの小さな小さな赤ちゃんたちでした。
初めて稚魚を見た私は生命誕生の感動にうち震えながらも、
何の準備もないところに突然生まれてきたこの小さな命をどう扱えば良いのか
あたふたしました。
早速ネットで調べると、なんと親が稚魚を食べてしまう事があるため、
稚魚飼育用の小さな水槽に隔離するべきとあるではないですか!
 
こんな夜にペットショップが空いているわけでもなく、
稚魚用の水槽など持っていなかった私は焦ってしまい、
稚魚が食べられてしまわないよう
眠い目をこすりながら夜通し水槽の前にかじりついて見張ったのでした。
 
それから何度もグッピーの出産を経験した今ではもう慣れたものです。
すぐに親に食べられてしまうわけでも無いんですね。
グッピーに生命の誕生を経験させてもらった貴重な経験でした。