グッピーの病気 – 穴あき病・イカリムシ症・吸虫症

今回も、グッピーの病気についてご説明いたします。

穴あき

穴あき病について

この病気は、元気がなくなり、食欲もなくなってやがて死んでしまいます。
また、刃物で抉ったような、狭くて深い患部が出来てきます。
体表にただれたような箇所があり、それが進行すると筋肉まで見えてきてしまいます。
エラは、貧血となっていることが多いです。
充血が、鱗一枚程度の範囲で見られることに始まります。
初期症状としては、体の数か所が、血が滲むようになります。
その鱗の下にある真皮が露出するようになります。
病気がさらに進行すると、充血の範囲がさらに広がり、体全体にいきわたります。
また、腹部が膨らんだり、肛門が腫れることがあります。
またさらに進行すると、その真皮さえも侵されて充血し、その真皮の下の組織まで露出するようになります。

穴あき病の原因について

原因としては、水質の悪化や水温の急変、グッピーの新規導入などの持ち込みによるものがあります。
穴あき病は、エロモナス・サルモニシダ菌と呼ばれる、病原細菌が感染することによって引き起こされる病気だと分かってきています。
魚の免疫力の低下、酸化した古い餌も原因となります。
このエロモナス・サルモニシダ菌は、比較的低水温を好む細菌であることから、春や秋によく見られます。
また、この菌が確認されるのは、体表の患部だけで、その深部の内臓などまで病巣が拡大することはありません。
また、A・ハイドロフィラ菌が原因の場合もあります。

穴あき病の治療法について

治療法は抗菌剤や経口投与で治療が可能ですが、低水温の時には薬の効果が少なくなります。
抗菌剤には、「観パラD」や「グリーンFゴールド顆粒」、「エルバージュエース」などがあります。
また、水温を上げてやることで、自然治癒することもあります。

食塩浴(0.3~0.5%)を合わせると、より治癒が早くなります。
体に穴が開いたグッピーは、浸透圧調性機能が低下するので、
食塩を10リットルあたり、30gから50g投与すると、効果的です。

鱗数枚の範囲の充血の状態のうちに治療しましょう。
治療後、脱落した鱗などはやがては再生されますが、多少はその並び方がいびつになる事があります。
初期のうちに病気を発見して治療することを心がけるようにしましょう。
病気になった個体はできるだけ早く隔離することが、新たな感染を防ぐことになります。
グッピーを取り上げるときなど、体表を傷付けないよう丁寧に扱いましょう。
傷ついた場合、その箇所から病原菌が入り込み、発病すると考えられています。
ですので、予防としては、寄生虫の駆除を日常的に心がけるとともに、グッピーの取り扱いを丁寧にし、また、取り扱った後は抗菌剤の薬浴を励行します。

イカリムシ症について

イカリ

この成虫は必ず除去が必要です。
イカリムシが体表に寄生する病気です。
病気のグッピーによっては、その箇所の皮膚が充血します。
よく見てみると、グッピーの体表に紐状のものが着いているようにも見えます。
イカリムシは成虫や卵には薬が効かないため、約2週間の間隔で、2~3回の薬浴をしましょう。
原因は、グッピーの新規投入など。外部からの持ち込みが原因です。
グリーンFゴールドなどで治療をします。

イカリムシなどの駆除に用いられます。
グッピーに寄生する卵や成虫には効き目があまりないので、一度限りの投与では、また発症するかもしれません。
そこで、2週間くらいの間隔で、2~3回の散布をお勧めします。
これらの水中のイカリムシの幼生を駆除するために投薬をします。
また、成虫のイカリムシを見つけたら、できるだけ早くピンセットで抜き取りましょう。
ただし、エラ内部に着いたイカリムシを取り除くと、大きな損傷となるため、無理には引き抜かないようにしましょう。

吸虫症について

吸

これらの寄生虫は、鱗や体表に寄生します。
エラ蓋の動きが速い、動きが鈍いなどの症状がでたら、注意しましょう。
病気になったグッピーはエラが腫れあがり、この寄生虫を落とそうとして体を水槽の壁や石などに擦りつけます。
また、寄生されたグッピーは、ヒレに小さな白い、糸状のものがくっついている様子が確認されます。
さらに寄生虫の数が増えると、エラ全体に本虫が行きわたり、呼吸困難に陥ってしまい、グッピーが死んでしまいます。

原因は、グッピーの追加した時などに外部からの持ち込みです。
購入時に持ってきたペットショップの水を水合わせ後に飼育水槽に混ぜないで、
グッピーだけを飼育水槽に移すことも重要です。

今回もグッピーの病気について記載しました。
色んな病気がありますが、大体の場合は初期に見つけて対応するのが大事です。
愛情を持って毎日グッピーを見てあげれば、より見つけやすいのではないでしょうか?
それでは、今日もグッピーを楽しんでください。

最後までお読みいただきありがとうございます。