キューブ水槽を例に設置の仕方を説明します。
小型キューブ水槽について
今回は水量が少ない、10リットル以下の小型キューブ水槽を実際に設置してみます。
置き場所ですが、前回の60㎝水槽と同様、日光が当たらない場所を選びましょう。
水量が低くく重量はあまりありませんので比較的置き場所は自由だと思います。
やはり水がかかることは想定しなければなりません。
今回はスチールラックに置くという想定で設置します。
水槽、ろ過器、ヒーターについて
まず水槽とろ過器、ヒーターを用意します。
ろ過器について
よくあるのは、このキューブ型の水槽と壁掛け式ろ過器のセットになったものです。
アマゾンでも2,000円以下で揃いますのでお勧めです。
こちらのフィルターをろ過器にセットします。
また、右の黒いスポンジはストレーナーカバーといって、稚魚がろ過器に吸い込まれるのを防いだり、大きなゴミの流入を防いだり、ろ過能力自体を少し高める役割があります。
こちらは別途用意する必要があるかと思いますが、必ず必要なものではないので無くても大丈夫です。
または、壁掛けでもエアポンプで作動するタイプのろ過器もあります。
ヒーターについて
ヒーターは、水槽の大きさを考えるとあまり選ぶことは出来ません。
このように水槽に入りきる小型のものに限られます。
今回も砂利を敷きませんが、メリットデメリットがあります。
メリットは砂利を敷いたほうが水質が安定しますし、流木を置いた時も安定します。
また、水草を植えるときは当然必須になります。
砂利を敷くデメリットについて
砂利を敷くデメリットとしては、ソイル(土を固めたもの)以外の砂利は鉱物ですので、水質が硬質、アルカリ性に傾きやすくなります。
特殊な環境にいる熱帯魚以外はだいたいが軟水、弱酸性の水を好むので砂利を敷くことによって不都合が生じやすくなります。
ソイルであれば軟水、弱酸性に水質を傾けてくれるので好ましいですし、水草を植えるのにもふさわしいです。
ただ、ソイルは初心者にはやや扱いがむずかしく、すぐに土が舞って水が濁りやすくなります。
これらのことから、まずは砂利を敷かない方が簡単になります。
砂利がない状態でもかえって透明性のある水槽になるので見た目も良いかもしれません。
水槽に水を注ぐ
ラック等に置く場合を例に挙げます。
水を注ぐ場合、一度バケツに汲んで注ぐと楽にできます。
どこまで水を入れるかというと、あまりに水位が低いとヒーターの空焚きになり危険です。
また、ある程度の水位がないと、ろ過器もうまく作動しないので注意が必要です。
かといって入れすぎると、地震等で水がこぼれるので写真の水位くらいで十分です。
ヒーター、ろ過器の作動について
水を入れて、ヒーターとろ過器のコンセントを入れて作動させます。
その際、ろ過器がきちんと作動しているか確認します。
パイロットフィッシュを投入
前回の60㎝水槽の例でもお伝えしましたが、パイロットフィッシュを投入して、なるべく早く熱帯魚が飼える水質になるようにします。
今回は小さい金魚を投入してみました。
この金魚は水質ができる一か月後に他の水槽、例えば金魚鉢などで大事に育てます。
パイロットフィッシュとは、立ち上げたばかりの水槽の環境を、早く観賞魚が住める環境にするために投入する魚の事です。
パイロットフィッシュに選ぶ基準としては、とにかく丈夫で、安価で、もし水槽から取り除かないで引き続き飼育するのであれば本命の観賞魚との混泳できるか、等について考えて選びます。
お勧めはコリドラスという小型の可愛らしいナマズの仲間です。
このコリドラスは底に残った餌の掃除もしますし、基本的に底の方を泳ぎかつ正確も荒くないので、本命の観賞魚との相性も比較的良いと思います。
ちなみにラックを進める理由としては、下の段に水が垂れるのを防ぐためにタオルを敷くこともできますし、上の段に照明を置くこともできるからです。
これは余談ですが、このように観賞植物をおいてもきれいだと思います。
ラックの魅力だと思います。
また、写真のように小型キューブは複数並べることもできます。
一つ一つが小型で安価ですし、重量も比較的小さいですから。
複数の魚種をそろえて楽しむのも良いと思います。
複数の水槽を持つ利点について
複数水槽を持つ利点があるのですが、例えばケガをした魚や病気にかかってしまった魚を隔離し治療する専用の水槽を設けることができることです。
または、稚魚と親魚を隔離したり、産卵用の水槽とすることもできます。
ラックの場合、写真のように道具等を置き、さらにここをカーテンでスッキリと隠すこともできますので便利です。
換水について
さて、パイロットフィッシュを入れてからなのですが、このままの状態でひと月ほど回します。
一週間ごとに3分の1ほどの水を換水します。
ろ過器の中のフィルターはよほど詰まったりしない限りは洗う必要はありません。
また後でも説明しますが、フィルターを洗う際にも注意点がありまして、必ずその水槽の水で洗ってください。
水道水で洗ってしまうと、その水道水に入っている塩素によって、せっかくフィルターに定着して増えたろ過バクテリアが死滅してしまうからです。
ろ過器はスポンジでゴミや濁りをとるだけでなく、フィルターのバクテリアによって魚の排泄物を分解して無毒化する役目があるのです。
今回で水槽設置の説明はいったん終わりですが、
次回からはパイロットフィッシュを入れて回した後の水槽にいよいよ本命の熱帯魚を入れる手順をお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。