今回は初心者にも飼いやすいグッピーについてご説明します。
グッピーについて
グッピーとはカダヤシ科グッピー属に属する魚のことをいいます。
中南米が原産の熱帯魚です。
その原種はベネズエラからギアナ、バルバドス諸島の流れが穏やかな淡水域の河川に生息しています。
その外見はメダカに似ていて、和名としてニジメダカと呼ばれていましたがグッピーそのものはメダカとは遠い種です。
グッピーの大きさ
全長は成魚で4~5㎝ほどで、メスは比較的地味であるのに対して、オスは非常に派手な色彩と体形をしています。
体の大きさはオスよりもメスのほうが1㎝ほど大きくなります。
実は日本にも帰化しているようで、沖縄県や温泉街の用水路など、暖かい環境の場所で見ることができるようです。
グッピーは卵胎生
最大の特徴は、卵胎生を行うという点です。
卵胎生とは、メスが胎内で孵化させたのちに稚魚として子を産む繁殖の仕方の事です。
卵胎生においてはその子が利用するのは卵内のもの、つまり卵黄のみで、酸素や二酸化炭素などのガス交換以外は、母体からの供給に依存しないものが原則です。
魚類の多くは卵生で卵を産みますが、その場合交尾をせず体外受精するものが多いですが、このグッピーは体内受精の必要性から、交尾・交接をし、オスの尻びれが交尾器・交接器として発達しています。
この発達した知りビレをゴノポジウムと呼びます。
エンドラーズ・ライブベアラという種もおり、厳密にはグッピーとは別のその近縁種なのですが、現在は同等に扱われています。
黒やオレンジの色彩が美しいといった特徴があります。
グッピーの寿命
グッピーは寿命が1年程度と熱帯魚のなかでも短いのですが、とても繁殖が用意で、1か月ごとに数十もの稚魚を産みます。
国内外でも盛んに品種改良が行われていて、その品種も豊富に流通しています。
ペアで売られていることも多く、1,000円~2,000円くらいからの入手が可能です。
一般的に知られている品種としては、ブルーグラスグッピー、(1,000円前後)、レッドグラスグッピー(1,000円前後)、ドイツイエロータキシードグッピー(2,000~4,000円前後)、モスコーブルーグッピー(2,000~から4,000円前後)などがあります。
他にはレッドコブラグッピーや、メデューサグッピーなどもいます。
グッピーの飼い方
飼い方ですが、まず水槽の大きさを決めます。
20㎝水槽で十分で、こちらの水槽はプロのブリーダーも多数所有して飼育しています。
ただ、初めて熱帯魚を飼う方がグッピーを飼育する際には60㎝水槽をお勧めします。
その理由は、20㎝水槽でも可能ですが、水量が小さく水質が変化しやすいことと、物理的にコンパクトなろ過器しか使用できないため、こまめな手入れが必要となるからです。
初めて飼う方だとその手入れが大変手間に感じますので、なるべく大きめの水槽をお勧めします。
60㎝水槽のろ過器は、セット販売であったり、低価格なので気付きにくいのですが、そのろ過能力は大変大きいですのでお勧めです。
実は高価な外部式ろ過器と同等かそれ以上の能力があり、例えば大型魚を飼育する際にもよく使われるろ過器です。
最大の利点は、外部ろ過器のように密閉式ではないので、抜気といって二酸化炭素を大気中に放出するとともに、酸素を取り入れることができます。
酸素を取り入れる利点は、ろ過バクテリアというのは二種類おりますが、どちらとも好気性で、酸素がある環境で良く活動するのに都合が良いということです。
話はそれますが、二酸化炭素を放出してしまうというのは、水草を綺麗に維持するにはマイナスになります。
水草は二酸化炭素と光で養分を光合成するからです。
いずれ水草も綺麗に維持したいといった場合は外部ろ過器に切り替え、二酸化炭素を水槽内に供給する設備も用意する必要があるでしょう。
よく店頭に低価格で置かれる金魚藻を導入する場合で、カボンバとアナカリスがありますが、葉っぱの細かい方のそのカボンバは実は維持するのが大変難しい上級者向けの水草だったりしますので、最初はアナカリスが良いと思います。
アナカリスは少ない二酸化炭素、少ない光量でも比較的良く成長します。
また後程、グッピーを飼育する際にも投入できる水草をご説明します。
水質について
さて、その飼育する水質ですが、グッピーは20~28度の水温で飼育可能です。
ですので一般的に入手可能なオールインワンの設定温度固定26度のヒーターで十分です。
グッピーは熱帯魚のなかでもやや珍しく、弱酸性よりは中性から弱アルカリ性の水を好みます。
ですので、水草や他の魚と混泳させたい場合を考えると、中性を保つのが良いでしょう。
日本の水道水は、その殺菌剤として使われる塩素のため弱アルカリのところが多いようですが、実際はその住んでいる地域によりまちまちです。
カルキ抜きなどをするので使用するときはほとんどは中性になると思いますが、PH検査キットやデジタルの検査装置が600円~1,500円前後で手に入りますので、それで実際に計るとよいでしょう。
次回は、説明できなかったことなどさらに説明していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。