グッピーの繁殖
グッピーの繁殖方法
今回は、グッピーの繁殖方法について説明します。
グッピーは、卵ではなく、子供の形で繁殖をしていきます。
グッピーを飼育していると、子供が泳ぎ回っているのを見かけることがありますが、卵を見ることはありません。
グッピーは、メスのお腹の中で卵を孵化させて、それから子供の形で産むという繁殖のタイプの魚です。
こういった繁殖方法を持つ魚で、とくにメダカの仲間を、卵胎生メダカと呼びます。
グッピーの他には例えば、モーリーやプラティがいます。
子供で生まれてくるので、卵の世話をする必要がありません。
そのため、初心者でも容易に繁殖が楽しめます。
稚魚の大きさと餌
それから、稚魚がメスから出てきた時の体の大きさですが、熱帯魚の稚魚としてはかなり大きめです。
ですので、人工飼料を初めから与えることができるのも、繁殖が容易な理由のうちの一つです。
他の熱帯魚の稚魚は大変小さく、人工飼料が口に入りません。
ですので、ブラインシュリンプという生餌を利用することになります。
しかし、人工飼料に比べて大変手間がかかります。
ところがグッピーの場合、稚魚が大きいため、初めから人工飼料で飼育することができます。
そのため、初心者でも繁殖が容易だと言われています。
ただし、ブラインシュリンプなどにこだわりを持つ方もいらっしゃいます。
稚魚のうちに、生餌を与えることによってより良く成長させようということです。
慣れてきたら、餌に凝ってみるのも楽しみのうちの一つです。
親魚用のグッピーフードをすり潰して与えることも可能です。
稚魚用のフードも販売されていますので、そちらを用意すれば無難です。
また、稚魚のうちにどんな餌を与えるかで今後の成長に関わってきます。
できれば、やはり稚魚用のフードをお勧めします。
グッピーの繁殖期
グッピーの繁殖期ですが、グッピーに関しましては年中繁殖します。
そのためには、水温をしっかり管理して、水質も適切に保ちましょう。
繁殖の管理
グッピーの稚魚は、成長がとても早いです。
生後三か月を迎えると、繁殖が可能となります。
例えば繁殖を制御するために、オスとメスを選別して分けて飼育したい時においては、1ヶ月くらいからオスとメスの特徴が出始めますので、その頃から分けていくと良いでしょう。
最初のうちはオスとメスの区別が付きにくいのですが、慣れてきます。
分けるコツとしては、まずしっかりとメスを確実に分けていくということです。
これならば、そのメスに関しては確実に繁殖を制限することができます。
繁殖と子供を産む兆候
繁殖のその兆候ですが、まず行動を見てみましょう。
オスがメスを追いかけるようになります。
それから、もっと確実なのが、メスのお腹が大きくなり、黒くなる事です。
よく見てみると、卵がお腹の中に見えることがあります。
黒くなるのは、卵の中の稚魚の黒目だと言われています。
ですので、アルビノのように、色素が欠損した稚魚だと黒くならないので、注意が必要となります。
アルビノのように黒くならない場合の判断基準は、メスのお腹が大きくなり、角張ってきたらというのを目安にすると良いでしょう。
また、お腹を確認する際は、餌でお腹が膨れる前に見たほうが良いので、餌を与える前に確認するようにしましょう。
注意点
メスが子供を産むまでの期間は、交尾の時から約28日だと言われています。
グッピーの交尾ですが、オスのゴノポディウムという交接器により行われます。
この器官をオスとメスの区別に用いても良いでしょう。
グッピーは、一度子供を産むと、次の子供を産むまで早くて20日ほどだと言われています。
早くて20日ほどのサイクルということになります。
また、グッピーは一度交尾をすると、精子を蓄えておくことができます。
ですので、一回の交尾で数回子供を産むことがあります。
その蓄える量には個体差がありますが、2~3回子供を産むことが出来るようです。
つまり、一度子供を産んだメスは、その後オスと隔離したとしても再度子供を産む可能性があるということになります。
繁殖させるためのコツ
水槽の大きさ
繁殖のためには、いくつかのコツがあります。
まず、飼育水槽はなるべく大きめにしてください。
小さい水槽ですと、産卵箱の設置が難しかったり、水質が安定しないためです。
グッピーの繁殖には、オスとメスを同じ水槽で、グッピーに適した水質水温で飼育することが基本となります。
産卵箱の使用
メスのお腹が大きくなり、いよいよ子供を産むのが近いというときに、産卵箱に移します。
これに移すことによって、誤って成魚が子供を食べてしまう危険から守ってくれます。
産卵箱に入れる期間は出来るだけ短くします。
具体的には3日ほどにします。
3日して子供を産まなければ、産卵箱からメスを取り出し、また様子を見ます。
産卵箱でしばらく稚魚を飼育するのですが、稚魚が大きくなるにしたがって狭くなります。
ですので、もう一つ産卵箱を用意して、稚魚の匹数を分けると良いでしょう。
オスとメスの比率
オスとメスを同じ水槽にどれくらいの比率で入れたら良いかと言うことですが、オスの方を少なめに、メスを多めにしてください。
オスがメスを追いかけるので、メスが疲れてしまう危険があります。
他の魚との混泳
グッピーを繁殖させたい場合、なるべく他の魚は混泳させない方が良いでしょう。
グッピーは実は弱アルカリが好みの場合もあり、他の熱帯魚は弱酸性と、合わないこともあるからです。