混泳もできる人気の汽水魚の飼育方法
淡水と海水が混ざり合うような河川と海の接続部では、海水とまではいかない濃度の塩分を含む水となっています。
この水の水域を汽水域と呼び、栄養が大変豊富なのですが、そこを主な生息地とする魚を汽水魚と言います。
その汽水魚のなかでも人気が高く水槽で飼育しやすい種類を挙げますが、代表的なものにミドリフグやヒメツバメウオ、ハオコゼなどがあります。
今回は、前回紹介したミミドリフグ以外にも人気の汽水魚の飼育方法をご紹介します。
ミドリフグ等は混泳には向かないのですが、今回紹介する汽水魚は、性格が温和なため複数飼育することや、他の汽水魚や海水魚との混泳が可能です。
混泳もできる人気の汽水魚
ヒメツバメウオ
入門魚としても人気で飼いやすく、これから汽水魚飼育を始めるのにお勧めです。
スズキの仲間で、太平洋からインド洋など、温暖な海洋に群れをなして生息しています。
菱形のような体系で最大で体長は25cmに達します。
黄色やオレンジ色のヒレが大変美しく、また体の銀色も水槽では映えます。
また、体高があるので少なくとも60㎝水槽など大きめの水槽で飼育する必要があります。
汽水魚は動物性の餌を好み、人工飼料にはなかなか慣れない傾向があるのですが、このヒメツバメウオは人工飼料に慣れやすく、また複数での混泳も可能です。
さらに海水での長期飼育も可能であることから、海水魚との混泳も可能です。
飼育に適している汽水の比重は1.018~1.023を目安とします。
テトラ (Tetra) マリンミニグラニュール
ジェックス マリーナ900LEDセット
ジェックス グラステリアサイレント600ST 静音フィルター付
淡水ハオコゼ
淡水ハオコゼと呼ばれていますが、汽水で飼育できる魚です。
生息地は東南アジア、インド洋など、大西洋に生息しています。
適した水温は26度で、体長はあまり大きくならず、10cm以下です。
さらに成長も遅いので、小型の水槽で飼育できます。
色はあまり派手ではなくむしろ地味ですが、その体つきや顔が愛らしく、とても人気の高い魚です。
一つ難点がありますが、背びれに毒針があり、そのため刺さると激痛が走ります。
メンテナンス等で水槽に手を入れる場合は十分に注意しましょう。
性格は温和なため、淡水ハオコゼの口に入ってしまうサイズの魚以外であれば、他の魚と混泳ができます。
値段も1,000円前後で購入できます。
餌は、人工飼料にはあまり慣れないため冷凍赤虫が適しています。
キョーリン UV赤虫
テトラ (Tetra) スマート熱帯魚飼育セットSP-17TF
テトラ (Tetra) LEDライト付熱帯魚飼育セットRG-30TLE
人気の汽水魚の飼育方法
汽水の作り方
人気の汽水魚の飼育水は、海水の1/4~1/2程の塩分濃度となる塩が必要となります。
汽水を作る際は、人工海水の元を真水に溶かし、海水を作ってからそれを適度な濃度になるように薄めて作ります。
その際に、塩分濃度を図るために濃度計を用います。
人工海水の元以外に、最近では汽水の元が売られていますので、海水に近づける必要がない場合はこちらでも良いです。
ただし、人気の汽水魚は海水なら海水で飼育する方が長生きするという観察結果もあるようなので、やはり人工海水の元は用意したほうが良いでしょう。
ジュン (JUN) ミネラル汽水の素 2L×4回分(8L分)
ジェックス 人工海水シーウォーター 100 用
ナプコ シーテスト比重計
人気の汽水魚のろ過器
人気の汽水魚の飼育には、より強力なろ過器装置が必要となります。
なぜかというと、海水で定着するろ過バクテリアと淡水で定着するろ過バクテリアのどちらも汽水の環境では定着しにくいためです。
また、その食生から動物性の餌を与えるため、人工飼料より水が汚れやすくなります。
スペースが確保できるのであれば、外部フィルターがお勧めです。
規格水槽の60㎝水槽や90㎝水槽であれば、上部フィルターも強力なため、お勧めです。
ろ過器を二つ導入してろ過の能力を高める方法も有効です。
メインのろ過器に加えて、サブのろ過器には小型の水中フィルターがお勧めです。
また、水中フィルターにはシャワーパイプが付いているものもあり、これを活用し水面を叩いて抜気し、酸素を供給することもできます。
酸素を供給することは、ろ過バクテリアの活動に必要な酸素をたくさん供給することでろ過能力を高められるという利点があります。
小型の水槽の場合は、スペースをあまりとらない壁掛け式フィルターがお勧めですが、ワンサイズ上の水槽用のろ過器を選ぶ方が良いでしょう。
テトラ (Tetra) プレミアVXパワーフィルター90
ニッソー スライドフィルター 600 黒 NTS-224
水作 スペースパワーフィットプラス ブラック M サイズ
テトラ (Tetra) オートワンタッチフィルター AT-50
人気の汽水魚のヒーターとクーラー
人気の汽水魚の飼育にはヒーターが必要となります。
こちらは水槽のサイズに合わせて選ぶとよいでしょう。
また、真夏で高温になる場合は、水を冷やすために冷却ファンを取るつけることもお勧めします。
テトラ (Tetra) 25℃クールファン CFT-60
テトラ (Tetra) 26℃ミニヒーター 50W 安全カバー付
人気の汽水魚の殺菌灯とプロテインスキマー
ろ過バクテリアが定着しにくい環境のため、汽水の環境では雑菌が増えることが懸念されます。
また、白点病の予防などを兼ねて、殺菌灯が大変有効です。
殺菌灯を導入することにより、ろ過バクテリアが定着しにくいろ過器のサポートをします。
また、ろ過のサポートに大変有効なのが、プロテインスキマーです。
なぜろ過が必要になるかというと、餌や排泄物に含まれる窒素からとても有害なアンモニアが発生します。
水槽内にどんどん蓄積してしまうので、ろ過器のろ過バクテリアにアンモニアを分解してもらうのです。
ですから、原因である窒素そのものを取り除いてしまえばアンモニアの発生を抑えることができるので、プロテインスキマーが大変有効です。
また、プロテインスキマーは、エアーポンプで作動するものが、シンプルでコンパクトなのでお勧めです。
ゼンスイ 紫外線殺菌灯 UVバズーカ 13W
アクア工房 殺菌プロテインスキマー
人気の汽水魚の照明
セット水槽に付属のLED照明で十分です。
しかし、より海の雰囲気を出すように、青いイメージの水槽にしたい場合、青のLED照明をプラスするととても美しくなります。
また、海水の飼育をしていてサンゴをプラスしたい場合は、青色の照明も必要になってきます。
Lominie Leite Asta 20 Nano Dimmable