ミドリフグの飼育方法

ミドリ
 
 

ミドリフグの飼育方法

 
今回は汽水魚の中でも特に人気の、ミドリフグの飼育方法をご説明いたします。
正面から見た時の顔がとても可愛らしいということで愛好家もいます。
また、泳ぐ時もヒレをパタパタを一生懸命動かしている姿もまた可愛いです。
 
 

ミドリフグの特徴

 
インドやタイなど、東南アジアの汽水域に生息しています。
ミドリフグは、最大で17cmになりますが、飼育環境下ではそれほど大きくはならず、10㎝以下となる場合が多いです。。
食性は雑食性ですが、動物性の餌を好む傾向にあります。
人工飼料に慣れる場合もありますが、もし慣れない場合は冷凍赤虫やクリル(乾燥させたオキアミ)を与えます。
ミドリフグは、硬い餌を噛み砕けるように歯が伸び続けます。
あまりに伸びすぎると餌をとることが困難になるため、歯の先端を切り落とすことが必要になります。
サンゴの欠片を入れておき、それを噛むことによって歯の伸び過ぎを予防できる場合があります。
 
 

ミドリフグ飼育の水質

 
長期の飼育には塩分が必要になります。
幼魚の時は海水の1/4の塩分濃度が最適と言われています。
そして、成魚は自然界では主に海で活動すると考えられているので、成長するにしたがって、塩分濃度を濃くしていきます。
最終的には海水の1/2以上の塩分濃度で飼育することが望ましいです。
飼育水の性質も海水に近づけて、硬水でPH8程度の弱アルカリ性に調整します。
硬水かつ弱アルカリ性を維持するために底砂にサンゴ砂等を敷きます。
また、水温に関しては26度前後が適温となります。
 
ジュン (JUN) プラチナリーフサンド 超極細タイプ 5kg
 

 
テトラ (Tetra) 水槽 26℃ミニヒーター 100W
 

 
ジェックス セーフカバーナビパック SH160
 

 
 

ミドリフグの飼育方法

 
 

汽水を作る

 
ミドリフグに適している汽水の塩分濃度は、海水と真水を混ぜる割合で言うと、2:1の割合で混ぜます。
比重計で計る時の数値は1.004~1.008を目安とします。
真水に人工海水の元を入れて海水を作り、そこから真水で割る方法が楽だと思います。
ちなみに今回紹介する人工海水の元には既にカルキ抜きが入っていますので、別途カルキ抜きを投与する必要はありません。
それから、初めて新規にミドリフグを投入する場合は、その購入した時の水槽の塩分濃度に合わせるほうが安全ですので、購入の際に店員さんに確認をしてみるとよいでしょう。
 
ライブシーソルト 200L用
 

 
ボクテック(boxtech)塩分濃度試験機 0-40ppt
 

 
 

ミドリフグ飼育に適した水槽

 
ミドリフグ飼育に適した水槽は、規格サイズの45cm~60cm水槽が適しています。
 
ジェックス グラステリアスリム450 6点セット水槽
 

 
ジェックス グラステリアサイレント600ST 静音フィルター付
 

 
 

ミドリフグ飼育に適したろ過器

 
汽水は淡水に比べてろ過バクテリアが定着しにくいため、やや大きめのろ過器を使用します。
ここではろ過能力もあり場所も取らず手入れが簡単な外掛け式フィルターをお勧めします。
 
テトラ (Tetra) オートワンタッチフィルター AT-75W
 

 
テトラ (Tetra) オートワンタッチフィルター AT-60
 

 
 

ミドリフグ飼育に適した照明

 
海に近い汽水のイメージで青に近い照明がお勧めです。
あとは水槽のサイズに合わせて購入します。
 
LEDGLE 水槽ライト ledアクアリウムライト 10W
 

 
 

ミドリフグの餌

 
ミドリフグの食性は主に動物性です。
肉食魚用の人工飼料や冷凍赤虫、冷凍ミジンコ、クリルという乾燥したオキアミや小エビを与えます。
ミドリフグは人工飼料にはあまり食いつきが良くないという傾向があるため、その場合はやはり冷凍赤虫やクリルを与えます。
 
ジュン (JUN) パファクリル 20g
 

 
 

ミドリフグ水槽の立ち上げ

 
ミドリフグ水槽を立ち上げてすぐの状態では、ろ過バクテリアがまだいないので、糞や餌などから発生するアンモニアを分解できず蓄積してしまいます。
環境が整う2週間くらいは、ミドリフグを1匹だけにして様子を見たほうが良いです。
そして餌も少なくし、食べ残しのないように気を付けましょう。
 
 

ミドリフグの混泳

 
ミドリフグの混泳はとても難しいです。
まだ幼魚のうちは大人しいのですが、大きくなるにつれ縄張り意識が強くなります。
他種の魚ももちろんですが、同種どうしでも争うことがあるので注意が必要です。
また、ミドリフグは貝類やエビが好物なので、魚以外に貝類やエビの飼育は不可能です。
 
 

ミドリフグの病気

 
ミドリフグのかかりやすい病気は白点病です。
ミドリフグの体中に白い点が付く病気で、寄生虫が原因で起こります。
その場合、塩分濃度を濃くしてあげることや、もし、海水に近い飼育水で飼っていて白点病になった場合は逆に真水に30分ほど浸からせる真水浴をするなどして治療します。
 
 

ミドリフグの歯切り

 
ミドリフグは前歯がどんどん伸びてしまいますので、それを切ってあげる必要があります。
自然下では貝類を齧って食べているので、歯の長さが維持されているようです。
歯切りをする時は、ニッパーなどを用います。
だいたい半年に一回くらいの頻度で、ミドリフグを濡れた布で抑えながら、素早く切ります。
歯切りをしない場合は、シジミなどを殻付きのまま与えるようにします。